Kenichi Hashimoto
2025.11
Movie / 関係のレッスン
Direction : TAKT PROJECT
Mate : Ryoya Namikata, Mamino Nakajima
Client : SOLIZE Holdings株式会社×TAKT PROJECT Inc.
SOLIZE Holdings株式会社サステナブルクリエイティビティラボとTAKT PROJECTが行ってきた共同研究「関係のレッスン:Dialogue with Trees #100」の展示会用の動画を制作させていただきました。
AXIS Gallery
2025年11月22日-11月30日
Chiesa di San Bernardino alle Monache
2026年4月20日-4月26日
以下webサイトより抜粋
関係のレッスン:Dialogue with Trees #100
人が何かをつくる時、目的がある。
そのために設計し、あらゆる素材を標準化し、意図した通りに加工する。
そう考えるのが一般的であり、その高度化こそが、知性的なものづくりだと――。
しかし、本当にそうだろうか?
泥をこね、枝を折り、石を打つ――。
目的からではなく、ただただ手遊びの様に素材に働きかける経験を、誰しも必ず持っているはずだ。
そんな対話から現れる姿は、その素材にしか出し得ない魅力に溢れる。
そして、素材が存在した環境とつながる日々があるからこそ、そんな「つくる」が自ずと発生していたはずだ。
頭の中で計画した姿に「なってもらう」という素材に対する能動的な態度は、そんな対話を不要とし、そしてまた、それらが存在していた環境との対話も不要とみなす危険性を孕む。現代の私たちに必要なのは、そういった対話を取り戻し、環境という他者への感受性を取り戻す事ではないだろうか。
そんな問いに応える形で、その今日的なあり方を「枝」をモチーフに思索した。
また、対話を忘れた私たちを支え、素材を感じる能力を拡張してくれる存在として、テクノロジーの再解釈を試みた。
森を歩き、木々に触れ、気になった枝を採集する。それらを手に取って眺める。
さらに3Dスキャナーでデジタル化し、その視点からもまじまじと眺める。すると、枝が持つ特異な形や、力学的な偏り、重さなどが、テクノロジーの助けを借りながら、活き活きと感じられてくる。そして、思わず話しかけたくなる様に、そこにほんの少しだけ手を加えたくなる。その湧き上がる衝動を具現化するため、3Dプリンターなどで形にして、枝に実際に働きかけた。その時デジタルテクノロジーは、素材をコントロールする存在ではなく、複雑な存在を複雑なまま捉え、その間を取り持つ私たちの器官のようである。
生み出されたオブジェクトは、まだ目的も機能も持たない、森と私たちの関わりの記録であり習作。
ものづくりの高度化とは、計画通りにつくることかもしれない。
しかし、それを持続可能な営みとするには、素材になる以前の他者に耳を傾け、それらが存在していた環境にも耳を傾けて感じる――、そんな態度が必要だ。その関係から何かを生み出す行為こそ、真に知性的であり、本質的に美しいものづくりではないだろうか。
このプロジェクトは、そんな私たちに向けた訓練であり、人間以外の他者との「関係のレッスン」なのだ。
TAKT PROJECT 吉泉 聡
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